Heart Health Monitor

東京大学病院が行うApple Watchを利用した
臨床研究「Heart Health Monitor」アプリ、
及び解析システムの開発・提供を行いました。

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東大病院の医師が参加者に連絡

今回の取り組みの大きな特徴は、東大病院の医師が一部の研究参加者に対して直接コミュニケーションを行うという点です。この取り組みを実現するために、計測した心電図をリアルタイムでサーバーに送信し、すぐにAI解析する仕組みが必要と考え、開発いたしました。参加者が使うアプリだけではなく、クライアント・サーバー間の連携、医師が計測状況をいつでも確認できる医師用のWebコンソール、Apple Watchの心電図を対象にしたAIモジュールを一体で提供しました。

心電図へのこだわり

当社は「心電くん」というサービスを提供しています。このサービスは利用者が様々な環境下で心電図を計測するため、病院で計測する心電図とは違ってノイズが多く含まれています。心電図の表示や、AI解析に足る心電図にするために、「心電くん」ではSQライブラリの一つであるノイズフィルタを活用しています。過去の経験の積み重ねでできたノイズ対応技術を、今回の開発でも活用しました。

Apple Watchの可能性

当社は携帯型心電計の自社開発を行っていますが、Apple Watchで計測できる心電図にも着目していました。まだ日本版Apple Watchで心電図計測ができなかった時期に、いち早くアメリカ版Apple Watchを取り寄せ当社AIとの親和性を検証しました。
同時期の2017年に、スタンフォード大学とApple社が、アメリカで「Apple Heart Study」と称した大規模研究を企画し、40万人の参加者を対象に、心房細動を検出する取り組みを実施しました。
今では、Apple Watchには心房細動を検出するAIが標準搭載され、世界各国でたくさんのユーザーに使われています。

今回、東大病院が日本国内において、同様の研究を心不全を対象に行うこととなり、当社もアプリ、及びAIを提供するという形で参加することとなりました。
この研究では日本全国から集まったApple Watchユーザーの心電図とアンケート情報を東大病院の医師が解析し、一部の参加者と直接コミュニケーションを行うという研究です。
この研究成果をAI開発にフィードバックし改善を重ねることで、将来Apple Watchが現在の心房細動患者と同じように、心不全に悩む患者の手助けとできることを当社は目指しています。